第4回 税理士試験合格体験記

税理士試験受験者の皆様、こんにちは。

MAC&BPミッドランド税理士法人首都圏本部の高平です。 

税理士試験まであと一か月程となり、寝ても覚めても試験のことが気になってしまう時期ではないでしょうか。この時期になると答案練習や模試も本試験さながらの難易度となり、ときには採点結果に打ちのめされたり、順位表を見て暗い気持ちになったりすることもあると思います。 

ただ、試験勉強を終えた今だからこそ思うことかもしれませんが、私は答案練習や模試の結果=本試験の結果だとは全く思っていません。 

私が受験した科目の中で最も成績が振るわなかった消費税法は直前の模試では上位30%にも掠らず、先生からも「合格できなくても良いから来年に向けて続けよう」と言われていたにもかかわらず、その年の試験で合格することが出来ましたし、逆に模試で常に上位にいた法人税法では一度試験に落ちてしまいました。 

税理士試験は何が起きるかわかりません。私は、税理士試験は最後まで諦めなければ誰にでも必ずチャンスがあると思っています。 

今回は私が行っていた勉強方法や本試験で意識していたことを書かせて頂きますので、少しでも参考になれば幸いです。

 

①計算問題 

計算問題については、問題文を読んだら反射的に解けるようになるまで、とにかく繰り返し解答練習をしていました。答練で間違えた項目があればなぜ間違えてしまったのか原因を突き詰め、同じ問題で二度とミスしないように、また繰り返し解答練習をしていました。イメージとしては頭で理解して解くというより体に覚えさせるという感じでしょうか。(けっしてこの勉強方法を推奨しているわけではありません。あくまでご参考までに…) 

②理論問題 

初めて覚える理論項目については、その宿題を出された当日の夜と翌日の朝の二段階で勉強をしていました。まず当日の夜に理論を声に出して読みながら紙に書き、次に段落ごとで理論を分割して声に出しながら暗記し、それから理論全体を言えるように声に出して暗記して、最後に紙に書く。そして翌日の朝の通学時間を利用して頭の中で理論を確認して、覚えていたら終了という流れです。この方法で一度覚えて、答案練習や模試のたびに反復し、本試験時には理論サブノートのこのページのこの部分には何が書いてある、ということがイメージできる状態になるようにしていました。 

理論暗記は人によって勉強方法がかなり違うので他人の話を聞くと面白いですよね。私は最終的に上記の方法に落ち着きましたが、理論を勉強しはじめたころは専門学校の薄暗い廊下で理論をぶつぶつ唱えながらひたすら歩きまわったりしていて、先生から気味悪がられたことを今でも覚えています。

 

③試験当日 

本試験では何よりも気負いすぎないことを心がけていました。自分がこれまで勉強してきたことを信じ、じたばたせずに出された問題に対して素直に解答することだけを考えるようにしました。 

試験直前では本試験のあの独特な雰囲気に飲まれてしまわないように、好きな音楽を聞いたりしてなるべくリラックスして、答案練習をしている時と同じ気持ちで試験に臨めるようにしていました。 

こうして受験生だった頃を振り返ってみると、「辛く苦しかったなあ」という思いと、それを上回るくらいの「あんなに一つのことに打ち込んだ時間はなかったな」という不思議な充実感のようなものを感じます。 

税理士試験に合格することで自分ができる仕事の幅が広がることはもちろんですが、あの試験をやり切ったという自負が、今の自分にとって大きな自信になっていると思います。 

最後になりますが、これからの季節、本試験に向けてどんどん暑くなり体力的・気力的にも厳しい時期となっていくかと思います。くれぐれも体調にだけは気を付けて、本試験にベストコンディションで臨めるよう心から願っています。