GPIF
イギリスのEU離脱を受けて、一時日経平均株価が15000円を割り込むまで下落しました。
ここのところ16000円台で推移するまでに回復をしていますが、いまだその展望については不安定さをぬぐうことはできません。
そうした中、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、今年4~6月期に約5兆円の運用損失を出しそうです。
2015年度も約5兆円の損失です。2014年度と比べるとその損失は約10兆円に膨むもようです。
かねがね言われている「情報開示」については、当初参院選前の7月上旬の予定だったものが今月29日に先送りされました。
低金利の市場環境にあって、GPIFは2014年10月に安倍政権の方針を受けて、約60%の比重で設定されていた国債を約35%に下げ、株式投資の比重を約50%に上げました。
すなわち運用実績について損益のブレが拡大するという事実を受け止めてゆかなければなりません。
長期運用が根幹にある年金資産においては、損益の程度について一喜一憂することなく、長期的視点に立ってその推移を見ることは重要なことです。
問題はその内容が適正に国民に開示されて、国民の理解と合意が図られることです。
約140兆円もの公的年金積立金を運用するGPIFは世界中が注目していますよね。
私達もあらためて投資のあり方を考える必要がありそうです。